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核兵器の無い世の中は来るか

去る7月7日、核兵器の開発や保有、使用などを法的に禁止する初めての国際条約が、ニューヨークの国連本部で開かれていた条約交渉会議で賛成多数で採択された。

この日の交渉会議には国連加盟193カ国中124カ国が出席、投票の結果122カ国が賛成した。
アメリカ、イギリス、フランスを初めとする核保有国は「現実の安全保障環境を考慮すべきだ」として強く反対。
アメリカの核の傘の下に入る日本は、核軍縮を前進させるためには、核保有国と非保有国の協力が不可欠との立場から条約に反対し、他の核保有国と歩調を合わせこの会議をボイコットしている。

条約案が採択された瞬間の様子をニュースの映像で視たが 各国の代表から大きな拍手と歓声が上がり、市民社会の代表として参加した広島の被爆者も立ち上がって拍手を送るなど、抱き合って喜び合う賛成参加国のスタッフたちの姿はとても印象的だった。

9月20日から各国の署名手続きが始まり、批准国数が50カ国に達した後、90日を経て発効することになっていて100ヶ国以上が加盟する見通しのようだ。

ただし、批准しない国には効力がない。
したがって、肝腎の核保有国やそれに同調する国家群が数多く反対している現実の世界では、国連での採択の喜びとは裏腹に、実効性という点ではその効力は無いに等しい。

日本政府は3月の交渉会議でも「北朝鮮の脅威といった現実の安全保障問題の解決に結びつくとは思えない」と表明し、5核保有国などと共にボイコットした経緯がある。

ボクには世界の安全保障についての知識は皆無なので、例えばこういった核兵器の扱いをどうすれば良いのか等の高度な軍事的、政治的判断に関して云々することは到底出来ないことは知っている。
しかし、核保有国を初めとしてそれらの国々に追従する日本の姿勢には違和感を持つ。

核は兵器に限らず原発も含めて20世紀以降の人類の最大の脅威であり続けていることは論をまたない。
不幸にして科学の力が産み出したこの脅威は、どうしても地球から消滅させなければならないことだけは確かである。

しかし、核保有国は自国の防衛と他の国家に対する威圧のために核兵器を手放そうとはしない。
これを核の抑止力と称しているが、この考えを持ち続けている限り、核兵器が地球から無くなる可能性は永遠にない。

本来ならば、ここで唯一の被爆国と言われている日本の出番がある筈である。
日本がアメリカの属国と云えば言い過ぎかもしれないが、日本の総選挙にも介入、アメリカの意向を汲まない総理大臣は決まって潰されることは周知だ。
しかも安全保障に関しては、日本は100%アメリカの支配下にある。

しかし、日本の自業自得とは云え、かつてアメリカにふたつの原爆を落とされ多くの市民が死傷し、甚大な被害を蒙ったという歴史的事実がある。
そして今なお被爆で苦しみ続けている人たちがいる。

安全保障とは別の視点から、核兵器の持つ意味については、日本独自の意見は言える筈だし、また言わなければならない。
日本が選択すべき道は、核兵器保有国とは別にあると考える。

しかし、もっと現実的な見方をすれば、日本が国連の核兵器禁止の国際条約に反対する本当の理由は、アメリカへの配慮だけではなく、実際に日本も核保有国となることを望んでいる可能性も高い。
そうだとすれば話は別で、とんでもないことだ。

いずれにしても、今回の国連への日本の対応と選択についての異議が野党から出ない日本は相当に病んでいる。
本来はこういった、国の在り方に関する議論が必要だと思えるのだが、今の日本の政治状況はとてもお粗末で、まともな政策論議が行われない形になっている。

それも当然と云えば当然で、現在の日本に本気で国民のために闘おうとする野党は存在しないし、政治の世界は政争に明け暮れているのが実情だ。

圧倒的多数の国会議員を擁している自民党は、その数に溺れ傲慢不遜な、国民を愚弄した政治姿勢で自ら墓穴を掘り、盤石に見えていた安倍政権も怪しくなっている。
驚くばかりの数々の自民党議員の低レベルの不祥事に続き、PKO日報問題で稲田防衛大臣が辞任に追い込まれ、森友学園の国有地払い下げ売却問題、加計学園問題等々で内閣支持率が危険水域まで急落している。

今回の加計学園疑惑についてもその仕掛け人は総理の座を狙う農水族の石破茂だとの一部報道があったが、その真偽は別として自民党内部もガタつき始めている。

これら一連の動きは、一種の権力の腐敗の結果でもあり、自民党内部の安倍下ろしとも相まってもいるのだろうが、長い腐敗の時間を経て、一度失った信頼は簡単には元には戻らないことは必定だろう。
内閣の改造人事位では信頼は回復できない。
実際、自民党の新三役の言を聞いても、これまでの自民党政治に対する反省の色はまったく見られない。
逆に開き直りともとれる言動に終始している。

官邸主導の政治力学に反発する官僚の力も大きく作用しているのだろう。
従来ならば、ここまでの多数の不祥事があり、様々な疑惑に対して明確な説明が出来ず、政治の混乱を招けば政権が交代しても不思議ではない筈だ。

しかし、一方、民進党はと云えば、蓮舫代表が辞任するなど、本来受け皿となるべき野党第一党が下手をすれば解党の危機さえ迎え兼ねないなど、現在日本の政界は混乱の極にある。

余談ながらトランプ大統領が率いるアメリカも日本と同様に政権内部は崩壊状況にあるようだが、アメリカも日本も株価が安定しているためなのか、何とか持ちこたえている格好で、その様子が両国共によく似ている。

早くも政界に解散風が吹き始めている。
たとえここで解散しても国民は選ぶ政党が見つからず、史上最低の投票率の結果、結局は自民党が多数を占めることになり、自民党は「みそぎ」が終わったと、再び現在と同様の政治を行うことになる可能性は高い。

安倍首相の求心力は既に失われていると思われるが、次の首相が誰になっても、240名を越える日本会議のメンバーを抱える自民党にあっては、似たり寄ったりの王政復古を目指す民族主義の極右政治家がリーダーシップを握る図式は変わらない。
今後中央政界に乗り出して来ることになっている都民ファーストの小池新党も同様で、小池知事も日本会議のメンバーだ。

日本会議は周知の通り、天皇を元首とする政治体制を目指す民族主義の団体である。
当然ながら、王政の復活であり、民主主義は否定される。

今回の組閣を見ても、公明党の石井啓一国交相以外全員が「日本会議国会議員懇談会」「神道政治連盟国会議員懇談会」「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のどれかの議員連盟に所属歴がある「靖国」派の政治家だ。
この人事を見て分かることは、安倍政権を中心に、自民党執行部は、かつての太平洋戦争を反省するどころか「自存自衛」「アジア解放」のための「正義の戦争」であったと、どうしてもあの戦争を正当化したいと云う強い意志が存在することである。

こう考えると、やや絶望的で、日本の将来に灯りは見えないように思われる。
しかし……である。

絶望的と云えば、核兵器の未来も同様だ。
それでも、今回の国連の決議のその効力に疑問があるとは云え、国連に加盟している100ヶ国以上の国々の非核化への意志表示は尊くその持つ意味は重い。

このことは、日本の憲法第9条を連想させる。
戦争の絶えることのない地球上に在って、戦争を放棄するとの宣言は一見無防備で無謀にも見える。

しかし、この宣言は世界一の権力を行使する国家であるアメリカがかつて日本に与えた、皮肉な言い方をすれば、貴重な無形文化遺産である。
この憲法のお蔭で日本は平和国家として戦後の奇跡とも言える経済復興を遂げることができた。

核兵器の廃絶宣言も日本の憲法第9条の戦争の放棄も、共に国家の理念の宣言であり、不可能への挑戦でもある。
そして、その根底には平和を希求する強い思いと信念が共通して存在する。

残念ながら、現在、現実の世界は平和とは反対の方向に向かってエネルギーのベクトルが存在するかに見える。
しかし、そういう時代だからこそ、平和を求める理念こそが必要なのではないかと考える。
その理念に基づいた発言を繰り返し、行動を推し進めることの意味があるのではないか。

幸いにも、日本は地理的にも、極東というある種、地の果てに位置している小さな島国である。
ヨーロッパなどのように他国と地続きで国境を接することなく、周囲は海に取り囲まれている。
小さくは中国との小競り合いや北朝鮮との関係は存在するが、日本が平和の理念を本気で発信し、それに向けての邪心の無い行動を内外に示し、本気で解決する気になればそれほど難しい問題である筈はない。

対中国、北朝鮮に関しても、マスコミを使って大騒ぎして見せ、必要以上の危機感や緊張感を煽ることを止め、大人の知恵と胆力の外交こそが大切で、そこが本来の政治家の腕の見せ所ではないのか。

日本独自の外交のための、ひとつの試金石であり踏絵が、核兵器への対応であり、憲法第9条の堅持であると考えるのだが、青臭すぎるであろうか。
ここで敢えて軍事力を誇示し、わざわざ軍隊の存在をアピールする必要はないと思うし、軍事大国への道筋をわざわざ憲法に明文化することは、とりも直さず日本を戦争の危険により一層近づけることになるのは自明の理である。
愚かなことだとボクには思える。

日本の現在の政権は間違いなくその方向に照準を合わせて一直線で突き進んでいる。
ここで、その過ちを正せるのは民の力だ。

そのためにも、日本は常に民に主権が在り、民が政治を決定する、民を中心とする国家であり続けなければならない。
国民に主権の無い、天皇を国民の上に存在させるような王政の国家にしてはならないと考える。

自由も責任も含めてその全てを国民が負う国家で暮らしたいと願うからである。

       「第9条 原理主義者と 言うなかれ」





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「出来るのに、やらない良識」
一定量以上のウラン235やプルトニウム239を一箇所に集めると、自動的に核爆発します。その量は、100%濃縮されたウラン235では15キロ、プルトニウム239ではわずか5キロです。このウランもプルトニウムも、日本には山ほどあります。

ICBMの弾頭や核爆弾にするためには、自爆しないように分断格納する必要がありますが、この分断格納の仕方は、使用済み核燃料をフランスのラーグから運ぶために、すでに日本では持っている技術です。

一方、それを敵地に運ぶロケットは、H-IIを使えば、重量2トン級の静止衛星を打ち上げる能力を持っていますから、北朝鮮製とは比べものにならない超高性能なものになります。

「核保有国」には、すぐにでもなれるのに、「やらない良識」が働いてきたのです。この「やらない良識」を世界に発信していくことが大切なのでしょう。

下記の、
①は、日本では外務省が進めている「非核兵器地帯」の世界地図です。
日本の「色」が変わらないように、小田さんのいわれる最善の努力が必要です。

②は、外務省の「非核兵器地帯」の拡大政策です。
外務省は、個々人の応援を求めています。


https://www.un.org/disarmament/wmd/nuclear/nwfz/
https://unoda-web.s3-accelerate.amazonaws.com/wp-content/uploads/assets/WMD/Nuclear/pdf/NWFZ-postcard-2010.pdf


http://www.mofa.go.jp/mofaj/dns/ac_d/page23_001454.html
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