FC2ブログ
ホーム   »  未分類  »  表に現れない悪徳商法

表に現れない悪徳商法

知り合いのKさんの話である。

Kさんは、予てから自分の家を持つことが夢だった。
一生懸命に働いて、家ひとつを持てないようでは、余りにも情けない、そんな人生は送りたくないとの考えの持ち主である。

ボクなどは、家を含めてモノは出来るだけ持たない方が幸せだと思っているのだが、Kさんの考えはしごく健全で、一般的であるし、これは生き方に関する人生観の相違に過ぎないので、どちらがどうという問題ではない。

そのKさんが、ついに念願の新築のマンションを買った。
30年ローンを組み、80歳までそのローンを払い続けることになる。
住むところさえあれば、あとは何とかなる、というのもひとつの考え方である。

Kさんは、そのマンションに決めるまで、色々な物件を当たり、実際に何度も足を運んで吟味した。
そして、やっと決めたマンションである。

そのマンションの販売会社は、旧財閥系のM不動産で社会的に信用できる一流の会社である。
無事に契約も済ませ、銀行とのローン契約も出来、多額の頭金も納め、あとはマンション建設の仕上がりを待つ日が続いた。

そして、やっとマンションが完成し、内覧会に行った時に、想像していたよりも部屋が狭いという違和感を持ったが、やっと手に入れた新築マンションに、それなりに満足した。

しかし、その後、Kさんは驚くような、ある事実に気づく。
それはマンションの部屋が狭いと感じた違和感に関連するものだった。

M不動産の説明では、マンションは76平方メートルということだった。
しかし、色々と手続きを進めていくうちに、登記上の面積は69平方メートルであることが分かったのである。

販売でM不動産から説明を受けていた広さよりも、実際に購入したマンションは7平方メートルも狭い訳である。
7平方メートルと云えば、およそ2坪強、畳4畳分以上になる。
小さな部屋がひとつ消え去った勘定だ。

不審に思ったKさんは早速M不動産に問い合わせた。
M不動産の担当者は、それは計測の仕方の違いによるものだと説明した。
つまり、販売時にお知らせした広さは、コンクリートの柱の中心部から計測した数値であり、登記上の面積は柱の内側から計測したものである、との説明である。

しかし本来、部屋の広さは壁の内側から計ったものだというのが、一般の常識である。
だから登記もその面積となり、つまりそれが本来の正確な広さなのである。

昔は部屋の広さは坪数で示した。
そして一坪は2畳というのが決まりだった。
その意味ではとても分かり易かった。
現在のように畳の無い部屋の広さは目測の基準が無いのでとても分かりにくくなっている、との盲点もある。

少なくとも、M不動産から、広さは76平方メートルであるとしか聞かされていないし、実際の面積はそれよりも狭くなるとの説明は問い合わせるまで無かった。

どうしても腑に落ちないKさんは、M不動産からマンションの鍵を受け取る際に、これは詐欺ではないかと改めて詰め寄った。
M不動産の担当者は、実際に建築にかかる前には柱の太さは分からないので販売の際には正確な面積を出せない、とか、他の同業会社も同じような計測の仕方をしている、など説明にもならない弁解に終始した。

Kさんは「あなた方のような日本を代表する一流企業が、このような詐欺まがいの商売をして恥ずかしくないのか」と問い詰めると
「他にも、そういうご指摘をされる方々もいらっしゃいますが、固定資産税の支払は面積が狭い方が安くなるのでお客さまのためにもなります」と全く悪びれる様子もない。

Kさんは怒りを通り越し、呆れて言葉も出ない。
「仮に、私がこの物件を転売する際には、登記上の面積ではなくて、あなた方の云う嘘の面積で売っても詐欺にはならないのか」と聞くと「問題はありません」との答えが返ってきた。

Kさんは未だに釈然としないが、泣き寝入りするしか無いと嘆いている。
以上がKさんのマンション購入の顛末である。

それにしても、日本の商道徳も地に落ちたものである。

M不動産は、初めからその広さに関して、客を騙してマンションを売ろうとしていることは明らかである。
自分たちに都合の良い計測方法を理由に、客に勘違いをさせている。
勘違いというよりも、常識の悪利用である。

そして、何よりも悲しむべきことは、営業担当者は、その指摘を受けても、それが恥ずかしいことであると受け止めることが出来なくなっていることである。

隠された悪徳商法とでもいうべきか。
なぜ、こういう商法が常識として堂々とまかり通るのだろうか。

あるいは、今の世の中では、これを不思議と感じるボクの方がおかしいのだろうか。

      「夢壊す せこい商法 大企業」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。






関連記事
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

馬鹿社長

Author:馬鹿社長
【小田昭太郎】
株式会社オルタスジャパン代表取締役

★ホームページ★

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR