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お花見の28周年と公園パトロール

4月8日に少し遅めではあったが、恒例のお花見を催した。

総務のTの陣頭指揮の下、7人の新入社員たちが朝の6時から近くの公園での場所取りに当たった。
昨年は、ちょっとした油断から桜の下の格好の場所を他の会社に占領されたので、今年はいつもより早めの時間から場所取りに臨んだのだったが、何と皮肉にも、今年はボクたち以外にはお花見を計画する者は無かった。

少し気抜けはしたが、そのお蔭で公園を広々と使うことが出来た。

今年で、ボクたちの会社は設立から28周年を迎えたのだが、実はこのお花見も28周年になる。
3月7日が設立記念日で、設立したその年から早速お花見を始めたのだった。

当初は10数人だったのだが、年々参加していただく方々の数が増えて、今年は220人分用意した弁当ではとても足りなかった。
来年は250人分を準備するつもりだ。

5時頃からスタートしたお花見は、30分も経った頃には、三々五々集まって来たお客さんたちで150~60人ほどになっていた。

そこへ、40歳代と思しき区役所のお役人が、60歳代の2人の制服を着た巡回パトロール員を引き連れてやって来た。
「この公園での宴会は禁止されているので、立ち退いてもらいたい」と云う。

ボクは「一年にたった一度のお花見で、皆さんこうして集まっているのだから、お目こぼし下さいよ」とお願いする。
「駄目ですよ。すぐそこに、場所取りをしてはいけないと立て看板も立ててあるでしよう」とお役人は強硬だ。
なるほど、すぐ脇にそんな看板が確かにあることは知っている。

「そう云われても、ボクたちは、もう何十年もこうしてお花見をしてきたのですからね。これまで、注意を受けたり、立ち退きを迫られたことはありませんよ」とボク。

それは半分は本当で半分嘘である。
実は、ここ3~4年前からお花見が次第にうるさくなってきた。

当初は、七輪で炭火を熾して鍋や焼き物をしていたのだったが、火気厳禁などとの注意が始まり、やがて余り広い場所を取らないようにとのお達しがあった。
しかし、今年のように強行に立ち退きを命じられたことは初めてのことである。

これまでは、制服を着た巡回パトロールのおじさんから注意を受け、出来るだけ騒がないようにしますから、とかゴミの後片付けは責任を持ってやりますから、とのボクたちの対応に「それではよろしく頼みますよ」と事は穏便に処理してくれていた。
いわば、巡回員の裁量でのお目こぼしがあった訳である。

実の所、騒ぐ人たちもなく、みんな静かにお花見を楽しんでいるし、これまで一度だってトラブルはなかった。
今回のような、区役所からの役人の登場は初めてである。

「まあ、そう硬いことを言わずに、弁当でも一緒に食べて花見でもして行って下さいよ」とボクは刺激してみた。
「とんでもない」と彼らは気色ばむ。

「近隣住民からの苦情がどんどん寄せられているのですぐに立ち退いて下さい。」
「近隣住民とおっしゃいますけれども、この辺りには住民もいないじゃありませんか」
「道行く人たちからの通報もあります。立ち退いて下さい」

桜の花もほとんど散って葉桜になっている。
他に花見に来る人もいないし、それにボクたちは、広い公園の一部を使っているだけで、公園を訪れる他の人たちの邪魔にはならない筈である。

「何人位の人たちが集まる予定ですか」と役人はさらに険しい顔で聞く。
「現在、150~60人だと思いますが、250人から300人位になると思いますが……」とボクはとぼけた。

「それは立派なイベントです。その場合はあらかじめ許可を得てもらう必要があります。たとえ申請を受けても、勿論、私たち役所は許可しませんが」とお役人は訳の分からない建前を述べている。
「住民の、年に一度のささやかな楽しみを奪わないで下さいよ。特別の反社会的行為でもないし、大した迷惑も掛けている訳でもないし、それにこれは古くからの日本の文化なのですから」とボクは哀願した。

「それでは7時には引き上げて下さい」と云う。
直ぐの立ち退きから少し譲歩してくれた。
「もう6時ですから、7時というのはちょっと難しいので、9時には引き上げますから」
「いえいえ、駄目です。7時までに」
「いや、それは難しい。今も、どんどんお客さんたちが来られていますから」

こんな押し問答が延々と続いたのだった。
そして最後に「私たちはしっかりと伝えましたからね。また、来ますから、その時は立ち退いてもらいますから、いいですね。私どもはしばらく様子を見ていますから」と言い置いてお役人たちの一行はパトロールカーに戻って行く。
「どう考えても7時は無理ですよ、せめて8時過ぎまでということに……」とボクは彼らの後ろ姿に向かって叫んだ。

それにしても世知辛くなったものである。
白黒をはっきりさせず、ファジーな状態で生きるのが、日本人の知恵であり、それが日本文化の土台であったと、とボクは勝手に理解している。

過剰な権利意識や人のあら捜しが横行する世は住みにくい。
個人情報の保護やコンプライアンスという名目の下での様々な規制が、今の報道の在り方や言論の自由を束縛し、物言えぬ世にしてきているとも思っている。

一年に一度の公園でのお花見が自由に出来ぬようでは、誠に情けない。
窮屈に過ぎる。
江戸幕府南町奉行所の大岡越前ならばどんな裁きを見せるだろうか。

お花見は9時半頃まで続けられたが、強制立ち退きは行われなかったのが、せめてもの救いであった。

さて、来年の花見は果たしてどういう顛末になるのか今から楽しみである。
強制立ち退きに備えて、カメラ取材の準備でもしておくのも一興かと考えている。

      「あわれなり 論陣張って 桜愛で」


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