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モチベーションは何ですか

スタッフとの飲み会の席で、若いスタッフから「社長のモチベーションは何ですか」と聞かれた。
ボクに対して、「社長」と呼びかけるのは、ここ1~2年にわが社に新たに加わったスタッフである。

これまで、スタッフには、徹底して「社長」とは呼ばれないようにしてきた。
役割は異なるが、同じスタッフなのだから名前で呼ぶようにと、かなりこだわって、この20数年、その習慣を徹底励行してきたのだが、最近になって、次第に面倒くさくなり、そんなことはどうだって良いや、と思うようになった。

「モチベーション?そんな難しい事を考えたことなど、これまで一度もないよ」とボクは云った。
若いスタッフは、眼を丸くして驚いている。

ボクは、とりわけ若いスタッフには優しいし、丁寧に対応しているので、珍しく突き放すような言い方に接して驚いたのかもしれなかった。
それには理由があった。

ボクには偏見があって、これまでの体験から、モチベーションなどという単語を使う人間で碌に仕事が出来る者に過去に出会ったことがないのである。

モチベーションの哲学的な深い意味は分からないが、動機づけとか意欲、やる気の横文字のようである。

ボクたちは少なくとも、テレビのドキュメンタリーを主とした番組制作に興味を持ち、その世界で生きて行くことを希求する番組制作者の集団である。
勿論、その仕事を通じて、ギャランティーを得て生活しているのだが、番組の制作が何にも増して好きで、そのためにオルタスジャパンという組織に集まっている訳である。

あらためて、動機づけや意欲とかやる気の存在を口にすること自体が不思議な話である。
まさに目の前にある、この仕事が好きだから、その仕事に意欲を燃やし、やりたいと思い続けてきた。
あらためて、今さらモチベーションなどという幼稚な言葉を出されても意味はない。

イギリスの登山家ジョージ・マロリーが、あなたはなぜエベレストに登るのか、と問われて「そこにエベレストがあるからだ」と答えたが、全くその通りで、それ以外の答えはないだろう。
もしそれ以外に語ったとしてもそれは単なる説明や解説であって、問いに対する答えではないはずである。

ボクたちが、なぜこの仕事をしているのか、意欲を燃やしているのか、それはそこにテレビドキュメンタリーがあるからである。
ボクたちはそれが好きで多くの仕事の中から選択した。

「モチベーションなどという意味の無い言葉を使うなよ。ボクやキミが、ここに居ることがその答えなんだからね。分かった?」とボクは若いスタッフに云った。
「はい。余計な事は考えないでがんばります」と彼は答えた。
果して彼はどう理解したのだろうか。

ボクの知る限り、これまでモチベーションという言葉を使った多くのスタッフがわが社を去ることとなった。
つまり、モチベーションとは、やる気や意欲をすでに失って彷徨い始めた者たちが、その言い訳に口にしないではいられない、最後のあがきの言葉にすぎないのである。

モチベーションなどという言葉は当たり前過ぎて、したり顔で、わざわざ口にすべき言葉ではないのだ。

      「横文字も ありがた迷惑 したり顔」


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