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あるテレビマンからの挨拶状

先日、一通の封書が届いた。

それは、退任の挨拶状だった。
テレビ東京の専務取締役をされていた藤延直道さんからのものだった。

文書には「今後はテレビ東京の参与という肩書で一年間、在籍しますが、テレビ東京のテレビマンとしては“事実上終了”ということになります。昭和47年に入社してから報道を中心に制作、スポーツ、編成、技術、総務人事など42年間にわたりテレビの現場に極めて近いところで仕事をすることができました。テレビマンとしては大変ラッキーな42年間だったと感じております。」とあった。

藤延さんにはずいぶんお世話になったと感謝している。
ボクが藤延さんに紹介されたのは、藤延さんが報道部長になられる、ずっと以前のことだから、もう二十年以上も前のことになる。

当時、大柄なサッパリとした青年で、とても好感が持てた。
青年と云えば未だに青年のような雰囲気を漂わせておられるが、おしつけがましい所など微塵も感じさせない真っ直ぐな人柄に見受けられた。
その頃から局内では将来を嘱望されていたのだろうが、器の大きい人だった。

彼は根っからのテレビマンで、同時にひたむきな報道マンだった。
時々、食事などをご一緒させていただいたが、藤延さんにはボクは勝手な事ばかり話していたように思う。

少しづつ責任のある立場になっていかれたが、そんな彼に「現在のテレビ報道の一番の問題点は、記者クラブにある。記者クラブは廃止すべきだが、テレビ東京は真っ先に脱退すべきじゃないか」とか「現在の報道の形は国からいただいた情報をただ垂れ流しているだけの、広報機関に過ぎないから、いっそのことテレビ東京は経費のかかる報道部門は切り捨てて身軽になり、番組だけを放送するテレビ局に変身した方がよいのではないか」などと、ずいぶん勝手なことを云っては、藤延さんにご馳走になっていた。

報道局の責任ある立場の人に対して、全く、無礼千万の限りである。
それにもかかわらず、何かあればその度に声を掛けて頂いた。
現在も、わが社で、もっとも大切な番組のひとつである「ガイアの夜明け」を一緒にやろうと声を掛けていただいたのも藤延さんだった。

現在、テレビ東京は経営状態も順調で、藤延さんの功績も大きいに違いない。
正直、これまで、余りお役に立てなかったな、と思っている。
そろそろわが社も少しづつ実力がつき始め、ご恩返しができるかなと思う頃の藤延さんの退職である。

これまでも、わが社恒例のお花見や忘年会には必ず顔を見せていただいた。
忙しい身で毎回、別の予定が重なるのだが、わざわざ無理をしてくださるその気持ちが嬉しかった。

現役テレビマンとしての引退は少し早すぎるし、残念ではある。
しかし、これからは、藤延さんも少しは暇になられるだろう。
一切の仕事の重荷から解放され、人生初めての自由な時間を手にされる。

まずは、旨いお酒で乾杯し、これまでのご苦労をねぎらいたいと思っている。

    「これからだ いざや楽しき 本番だ」


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