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焼身自殺事件について

自民党と連立を組む公明党の合意を取り付けた安倍内閣は7月1日、集団的自衛権の行使を容認するとの閣議決定を行った。

集団的自衛権行使の容認問題は、戦後の日本が守り続けて来た戦争を放棄するとの憲法第九条の憲法解釈を根本的に変更するもので、今後の日本の国家の形を大きく変えることとなる重大な決定である。

なぜ、安倍内閣が論議を尽くすこともせず、かくも性急に、この閣議決定を急がなければならなかったのか、その本当の理由は分からない。

恐らく、外務省の強硬派の意向に応えるためであることは間違いないし、その背後にはアメリカの存在があることは疑いのないところである。
もし、安倍首相をはじめとする政治理念がその動きの後押しをしていたとすれば、この乱暴ぶりの罪はなおさらに深い。

しかし、そんな中で、ひとつの事件が起きていた。
6月29日13時頃、東京・新宿駅南口の歩道橋の鉄骨の上で、60歳代と思われる背広姿の男性が焼身自殺を図ったのである。

彼はガソリンを入れたペットボトルをそばに置き、拡声器で、集団的自衛権の行使容認に抗議し、また安倍首相の政策に反対する内容の演説をしていた。
警察官や消防署員が歩道橋の上の鉄骨から降りるように説得したが、その男性はひと通り自分の主張をし終えると、ペットボトルのカソリンをかぶり、火をつけ火だるまとなった。
病院に運び込まれた男性は、全身にやけどを負うなどの重傷を負ったが一命をとりとめた。

日曜日の新宿は、人通りも多く騒然としたようである。
この時の様子は映像を含めてネットなどで流された。

ボクは、翌朝の、フジテレビの朝のワイドショー「とくだね」で、この事件のことを知った。
この事件の紹介のなかで、女性のナレーションで一行だけ、集団的自衛権に抗議していた、とのアナウンスがあった。

それを受けてのスタジオで、司会者やコメンテイターたちが、この事件について語っていたが、迷惑な事件を起こしたとんでもない男、という話で終始していた。
ボクは、少し前の集団的自衛権に抗議、というナレーションが耳に残っていたので、この男性がなぜ焼身自殺までして抗議したのか、何を訴えたかったのか等には全く触れようとしないスタジオでの話題の展開にとても違和感を抱いていたのだった。

サンケイグループは、安倍首相の集団的自衛権を容認する方向で番組を展開するように上層部から指示されているのだと思ったのだった。

もともと焼身自殺は、政治的、あるいは倫理的な抗議の手段として行われる自殺の方法だと言われている。
かつて、ベトナム戦争当時に、ベトナムの仏教徒たちが戦争に抗議して焼身自殺する事件が多発した。
また、中国のチベットでも、中国共産党の圧政に対して抗議の焼身自殺が相次いでいる。

日本では珍しい焼身自殺の続報がないのはなぜか。
ボクもいまだに、この男性の名前も年齢も、また本当の自殺の動機についても知らないでいる。

普段は視ることを意識的に避けているネット情報に頼るしかないが、海外のメディアでは、この焼身自殺が、安倍政権に対する抗議のための自殺であると大きく取り上げられているとも書かれている。
日本の報道機関がおしなべて無視しているのはなぜなのだろう。

焼身自殺に限らず、抗議の自殺を礼賛するものでも全く無いし、人々に迷惑をかけることは誉められたことではないが、マスコミが、この異様な事件について知らん顔をしていることが、単純に不思議でならないでいる。

昨日、放送作家の羽柴秀彦さんが会社に訪ねて見えた。
80歳を過ぎられて現役を引退されているが、つい最近まで、ワイドショー等々の構成や監修の仕事をされていた。
放送界の生き字引のような存在である。

「最近、NHKに異変がありましたか?」とおっしゃる。
「どうしてですか?」と尋ねると「いや、ニュースを見ていても、ドラマを見ていても、どうもおかしいのでね。」

羽柴さんは、左翼からは遠い、現実主義者でバランスのとれた感覚で世の中を見ている方である。
それ以上は、あえて突っ込んでは、お尋ねしなかったが、視聴者の眼に触れる番組にまで、もし異変を感じられるようなことがあるのだとすれば、これはかなりの重大事であるのかもしれない。

      「マジメでも 死んで花実の なんとやら」


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