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無責任な親たちと報道

先週金曜日、読売新聞の朝刊の一面に「子供置き去り483人」という大きな見出しの記事が出ていた。

読売新聞の独自の調査によると、親に育児を放棄され、自宅などに置き去りにされた子どもが、今年3月末までの3年間で、全国で483人にのぼるという。

この5月、神奈川県厚木市のアパートで置き去りにされた5歳の男児が遺体で発見されるという事件があったが、最近、育児放棄された子どもが衰弱死するなどの事件が相次いでいる。
死ぬことが分かっていながら、置き去りにしたり、部屋に閉じ込めたりするケースが多いのは異常である。

しかし、子捨て、子殺しは今に始まったことではない。
かつて、生まれたばかりの子供をコインロッカーに放置するという事件が流行ったことがあった。
ボクも、1975年頃だったか、東京の上野駅の定点密着取材を一ヶ月ほどしたことがあったが、その時にも駅のコインロッカーからビニール袋に包まれた赤ちゃんが発見されるという生々しい現場に立ち会ったことがある。

その頃も、子捨て・子殺しが、当時の新聞やテレビの大きなテーマとなっていた。
その時代と現在に、どんな類似点と相違点があるのだろうか。

読売新聞の記事によると、昨年度は131人、一昨年度は199人の子供たちが遺棄されている。
3日に1人、あるいは2日に1人以上の驚くべき頻度で、子捨て事件が起きていることになる。

これらは、ひとつひとつの事件の例を検証していかなければ、なかなか実態の真相の究明はできないし、それらに共通する問題点を抽出することも難しい。
ただひとくくりに貧困の所為にすることもできそうにない。

しかし、これだけの頻度で事件が発生している以上は、問題点の解明が是非とも必要であると思う。

ボクたちも含めて、事件を報道するマスコミも、こういう事件があったとニュースやワイドショーで伝えるだけでなく、その背景や理由を詳しく取材し、伝えていくことが求められる。
しかし、最近では、そういった社会問題を取り上げ、考えるドキュメンタリー番組枠がほとんど皆無といってよい位に無くなってしまった。

社会の暗部を抉り、その問題点を突き詰めていく作業はつらいし、また視る方もしんどいが、それもテレビジャーナリズムのもっとも基本的で大切な役割として果たさなければならない筈である。

特に、NHKには、国内で起きた社会問題を取り上げるドキュメンタリー番組が全く見当たらないのは実に不思議である。
意図的とも勘ぐりたくなる編成である。

民放には、まだTBSの「報道特集」やテレビ朝日の「報道ステーション・サンデー」などのニュースショー番組に、かすかにその残像がある。
しかし、あくまでもニュースショーの範囲内での報道である。

かつての鳥越俊太郎さんの「ザ・スクープ」のような正面から社会問題に取り組む番組のあらためての誕生が待たれる。

      「社会派の 姿を見せぬ テレビかな」


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