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再び三度、集団的自衛権のこと

鈴木鉄郎さんが、フラリっと会社に訪ねて来られた。
鈴木さんは日本テレビ時代の先輩で、ずっとドキュメンタリー畑を歩いて来られた方である。

昭和13年生まれだから、そろそろ後期高齢者になられる年齢だが、ジーンズに半袖のTシャツ姿で、どこから見ても70歳代とは見えぬ若々しさである。

昔の仲間と久し振りに赤坂で飲むことになっているが、ちょっと立ち寄ったよ、とのことだった。
理由が何であれ、思いがけない来訪者は、実に嬉しいものである。

「ブログを読んでるよ。集団的自衛権のことずいぶん心配しているようだね」とソファーに座るなりおっしゃる。
実に単刀直入なのが、いかにも鈴木さんらしい。
頭の回転が人よりも数倍早いのだろう。
「世の中全体がずいぶん変わって来たからね。」

鈴木さんが日本テレビ在職中の若い頃は、日本のテレビドキュメンタリーの生みの親である、プロデューサーとして名高い故・牛山純一さんのもとでディレクターを務められていた。
「すばらしい世界旅行」という長寿番組があり、鈴木さんはその中で、科学系の番組を担当しておられたと記憶している。

「学校の歴史の授業は、明治維新までで、だいたい終わりだからね。それ以降のことは教えないけれども、それからの歴史の授業の方が本当は大事だと思うんだけれどもね」と鈴木さんは云う。
「歴史観の相違があってどう教えるかは難しいけれどもね」

確かに、韓国や中国のように反日を目的とした、つまらないナショナリズム高揚のための教科書問題のような事例が教育現場に持ち込まれる恐れはある。
「それに、戦争について、実感を持って語れる人たちが居なくなったことも、大きく世の中を変えているね」

ボクの知り合いのテレビ局のあるプロデューサーは、局に入社してくる東大などの一流大学を卒業した新入社員たちは、とても優秀で頭は良いが、おし並べて右寄りの現実路線の考えを持っており、集団的自衛権を容認することのどこに問題があるのか、憲法改正のどこが悪いのか、そんなことは当然のことじゃないか、と考えていて恐ろしいと、嘆いていたことを思い出した。
体験を語り継ぐことの難しさを改めて思う。

「どうすれば良いのかねぇ。俺にも何か出来ることがあればやるんだけれどもね」と鈴木さんは、ボクなどよりも何倍も心配しておられる。

「何かを守る、という表現や姿勢が消極的に感じられて、問題があるのかもしれませんね」とボクは云った。
「リベラルな陣営は、例えば平和を守る、あるいは平和憲法を守る、といった具合に、守るという姿勢や主張をしているけれども、現在の平和路線を維持するためには、もっと積極的に攻める、変革する、という論理を展開しないと、説得力や魅力に欠けるのではないですかね」

安倍政権を代表とする自民党に対抗するために、さらに極端で力に頼る右寄りの野党が誕生するのではないか、というのがボクが感じている、現在のもっとも大きな恐れだが、リベラル陣営は、現状を守るのではなくて、もっと平和的な憲法に改正しよう、といった方向に力を振り向けるエネルギーの使い方や新しいイメージ戦略を編み出さなければならないのではないか。
さらなる日本の平和を新たに作りだす方法論を考え出さなければならないのではないか。

「日本は何を目指す国家であるのか、と問われた時に、戦争をしない国家を目指す、と世界に宣言することはとても分かり易いし、意味があると思いますけれどね」とボクは云った。
「そのためには、俺たちの絶対的な覚悟が必要だな」と鈴木さんは、まっすぐにボクの目を見ておっしゃった。
「それに何よりも、安倍首相みたいな坊やの遊びに俺たちが弄ばれるのは嫌だね」
まったく同感である。

「日本人とは何か」という普遍的命題に「戦争をしないと決心した人々の総体、それが日本人である」と胸を張って答えることのできる国家の一員でありたいとボクは願う。

      「リベラルに さらに過激に 高齢者」


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