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苦手なこと

誰にも苦手のひとつやふたつはあるものだ。
ボクが小学生の頃いちばん苦手だったのは電話に出ることだった。

昔はどの受話器も黒かったと思うが、あの黒い奴がリーン、リーンと鳴る度に逃げ出したくなったものである。
知らんふりをしていると、決まって親から「ちょっと出て」との声が掛かる。
留守番で誰もいない時などは電話を無視したので、いつも叱られていた。
それ位に電話での応対が苦手だった。

今から思うと自分でも不思議なほどだが、対面での会話とは異なり、電話越しでの遠くからの声だけのやりとりを、正確に聞きとる自信が持てなかったからかもしれない。

近頃では、小学生はおろか下手をするともっと幼い子供たちまでもが、ケータイやスマホなどという名称の電話機を、それぞれ持ち歩いている。

さすがに子供時代のボクのように、電話を苦手とする者は居なくなったに違いない。
そして、さぞかし、コミュニケーションの能力も向上しただろうと思っていたのだが、実はそうでも無いようである。

ボクたちの仕事では情報の収集がとても大切で、その情報の質と量がひとつの番組企画の採択の成否は勿論のこと、その番組を成功に導くかどうかを大きく決定づける要因の基本となる。

最近では、それこそ様々な情報が飛び交っているが、ネット情報も大切な情報源のひとつである。
しかし、ネット情報は一次情報としては有効だが、これだけに頼るととんでもない間違いを引き起こす。

ボクたちの情報を得るための基本は何と言っても足である。
情報化の進んだ現在でも、この基本は恐らく昔と変わらない。
足を使っての取材対象者や事象との直接接触が大切である。

そして、その接触のまずはじめの手段が電話である。
取材対象者から電話で情報を得て、会いに行き、対面して確認する。
耳と足と眼を使う。
まさにアナログそのものである。

ところが、ネット情報に慣れ、頼り過ぎるとそのことがおろそかになる傾向が生じる。
本人は怠けている訳でも、手を抜いているつもりでもない。
取材対象者との生の会話による接触をついつい敬遠する。
気後れしてしまう。
つまり、苦手なのである。

情報機器の発達が、直接のアナログ的接触を阻んでしまうという現象が起きているらしい。

わがスタッフの中にもそういったコミュニケーションを苦手とする者が見受けられるようである。
直接接触による情報取得は、本人にとってはなかなかの努力を要することであるらしい。
しかし、これからの仕事を通じて、次第に情報収集や取材の基本を会得していくだろうと見守っているところである。

     「聞いて見て なお掴めぬが 取材なり」


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