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忘れられない風景~映画監督・蔵原惟二さんのこと③~

鈴木清順監督が室生犀星の小説「密のあはれ」を映画化するとの企画をWOWOWに持ち込んだ。

本編と、その撮影の模様を描くドキュメンタリー、いわゆるメイキングとをセットにした企画だったが、担当者レベルでの手応えは十分に感じられた。

映画の本編に関しては、クラさんこと蔵原惟二さんがいわゆる清順組のスタッフで組んでくれることになっていた。
メイキングはボクたちが直接制作する段取りがついていた。

局からの返事を待ったが、結論が出るまで時間がかかった。
概して、時間が掛るケースでは余り良い結果は得られない。

ボクたちは、この企画については二重三重の仕掛けは全く用意しておらず、WOWOW一本に賭けていたので、一発勝負だった。

残念ながら、結局この企画は不発に終わった。

ボクたちはクラさんと、東京の中央区新川にある鈴木清順監督の住んでおられるマンションを訪ね、ボクたちの力不足を詫びた。

鈴木監督は残念そうにはされたが、その対応は実に爽やかで紳士的だった。
批判めいたり、嫌味な感じは全く見せず「御苦労さまでしたね」とクラさんやボクたちをねぎらってさえくれた。
ボクたちは益々恥入ったものである。

鈴木清順監督も映画人として、決して平坦な道を歩いて来られた方ではない。
これまで、さまざまな辛酸をなめて来られた苦労人である。自らが苦労を重ね、なお他人に優しく接することのできる人は少ない。
鈴木清順さんはそんな上等な人物だった。

クラさんたちが、今なお、すでに90歳になられる監督を一酔会で囲み続けている理由が良く分かった。
そして、そんなクラさんのことがボクは好きである。

   「爽やかな 異彩を放ち 映画人」


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