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お前の嫁はワシが決める④

中国国籍の朝鮮族であるボクの妻は、旧満州吉林省で生まれた。
両親の祖父母は韓国の釜山からの移住者だった。

妻は吉林大学の法学部を卒業し、警察官を経て、吉林省政府の市長秘書の職に就く。

やがて、やはり朝鮮族の医学生と結婚、一女を儲けた。
家と家との結婚だった。

医学生の夫は、将来を嘱望される優秀な人材で中国政府から日本に医学留学生として派遣され、夫と共に日本に渡った。

留学期限が迫り、政府からの帰国命令が届くが、夫と娘の意志により、その帰国命令に従わず、日本に永住することを決める。

当然のことながら、中国政府からの支援が打ち切られ、苦労したらしいが、夫は無事に大阪の某大学の医学部准教授となり、娘は早稲田大学への進学が決まった。

理由は割愛するが、それを期に、彼女は離婚を決意し、娘と上京した。
ボクが、彼女と出会ったのは、彼女が上京して1年半経った頃のことである。

ボクはすでに60歳を過ぎていたが、恥ずかしながら、年の離れた彼女と恋に落ち、縁あって結婚した。

ボクの愛した人がたまたま中国国籍の朝鮮族だったというだけで、民族の違いについては、ボクにも妻にも何のわだかまりもなく、自然に結婚した。

ボクの長女はボクたちの会社で経理を担当し、妻の娘は堪能な語学力を生かして番組の制作で活躍している。
妻は財務担当の取締役で経営見習い中である。

ボクたちは、実家の家族や親戚の人たちからは切り捨てられてしまったが、それも仕方のないことだと思っている。
差別や偏見は残念だが、生まれ育った風土や土地柄の価値観によるもので、決して、特別に悪い人たちではないからである。

ただ、お前の嫁はワシが決める、と言っていた祖母はあの世で恐い顔をしていることだろうと、少しばかり心が痛む。


   「黒だろと 黄色だろうと 白だろと」


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