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忘れられない風景 ~東京湾騒動の巻⑦~

放送した番組に視聴者からクレームがついた時、会社の名誉を傷つけたり、会社に迷惑がかからないように対応するのが、現場のボクたちの務めである。
しかし、理不尽な抗議に屈する必要は全くない。
今回のケースはボクたちに非はないと信じていた。

数時間に及ぶやりとりの末、圧力では簡単には謝罪させられないと知ったリーダーのひとりが、大きく方向転換した。

「われわれは、昔は漁師でしたが、漁業権を売り渡し、今では釣り船業で生計を立てている客商売の身です。確かに、あんたの番組にあるように、東京湾はまだまだきれいな海とは言えないが、釣りに来る客に悪い印象をあたえたくないのです。釣り客への影響が恐いのです」

それまでの、力で抑えつけようとするやり方から一転して、本音の実情を説明し始めた。

いわば泣き落とし作戦だが、口調もガラリと変わり、一対一の人間同士の話し合いの場になっていった。

勿論、ボクも当初から彼等の本音は知ってはいた。
ただ、脅して云う事をきかせようとのやり口が気に入らなかったのだった。

この番組に関する限り、そんな心配は当たらないとは思ったが、釣り船業者たちを困らせるのはもとより本意ではない。
ボクは次の放送で、東京湾浄化の努力の現状についてフォローすることを彼らに約束したのだった。


   「強がりも 利口な漁師の 情に負け」


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