FC2ブログ
ホーム   »  ドキュメンタリー  »  まじないも万能ではなかった

まじないも万能ではなかった

四日市のカミサマのまじないの塩が万能かというと、そうではない。

親しい知り合いが癌を患って入院しているが、何とか助けられないか、との相談を受けた。

ボクもその女性には仕事で世話になったこともあり、一肌脱ぐことにした。この類の話は四日市に限る。

塩のまじないをする時、塩を撒いた半紙をはさんで、相談者はカミサマと向き合う。お互いに、半紙の両端の隅を人差し指でしっかり押さえ、願いを込め、両者の意気を合わせる。途中でボクが気を抜くと、それがカミサマにすぐに伝わり「あかん、やり直しや」ということになる。

この時のまじないは、これまでにないものだった。

念を入れている最中、カミサマは、痛い、痛いと顔をしかめ、脇腹を押えた。それが二度、三度繰り返され、まじないが中断された。

やっとのことで、終わった後「この人は助けられんかもしれんわ」と言った。「この人は膵臓癌やな。やれるだけはやったが、あかんかもしれん」

その日のうちに、まじないの塩を入院先に届けたのだが、病人の衰弱ぶりは痛々しいものだった。

それから一週間ほどで、彼女は膵臓癌で亡くなった。

ボクはとんでもない世界に足を踏み入れているのかもしれなかつた。


     「まじないも 時と場合に よりにけり」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。

関連記事
Comment
Trackback
Trackback URL
Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

馬鹿社長

Author:馬鹿社長
【小田昭太郎】
株式会社オルタスジャパン代表取締役

★ホームページ★

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR