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暗闇の中で塩を流す

真冬だった。

薄暗いうちにゴソゴソと起き出し、馬渕の母親のまじないの塩を握りしめ、震えながら玉川上水に向かった。

やっとのことで、塩を流すのに手頃な小さな橋を見つけ、そこから投げようとした時、ギョッとした。

橋の下の土手にベンチがあり、暗い中で、男らしき影がじっとボクを見ているではないか。

あんなに驚き、ぞっとしたことはない。

こんなに寒い中で、しかもこんな時間に、ベンチになぜ男が座っているのか。

さぞかし、その男の眼にもボクは怪しい奴に映ったことだろう。

都会で、人のいない場所を見つけるのは、いやはや難しい。

上流に向かったが、ずっと高いフェンスが張られていて、なかなか適当な場所が見つからない。

暗い川辺をうろうろと適当な場所を探しまわり、一時間ほどかけてやっと、明け方までに塩を流したのだった。


         「占いや 水に流せぬ 涙あり」


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