ホーム   »  2012年10月
Archive | 2012年10月

占いの塩の力の不思議

ある日、以前に書いた戦場カメラマン馬渕直城の母親が心臓の手術をした、と聞き、ボクはその無事を祈り、四日市のカミサマ和田さんを訪ねた。

早速、塩を使ってのまじないをしてもらう。

二つ折りにして開いた半紙に塩が作った紋様はなにやら四角い形をしていて、その一角に苦労して神社から採って来た榊の葉があった。

「三階建の病院の三階のこの病室にいるわ」と和田さんは、榊の葉がのっている塩の場所を指差した。

塩の紋様は、たしかに三階建の建物に見えた。

和田さんはもう一度半紙を二つにたたみ、開いた。

そして、それをじっと見ながら「大丈夫や。この人は助かるわ」

ボクは、馬渕の母親が心臓の手術をしたと聞いただけで、どの程度の重さなのか病状については全く知らなかった。

「大丈夫ですか」とボクが重ねて聞くと「安心していいよ。この人はまだまだ大丈夫や」と云う。

和田さんは、その塩の入った半紙をていねいに小さく折りたたみ、「これを、患者さんのベッドの背中のあたりに退院するまで入れておきなさい」とボクに手渡した。


         「占いの 葉っぱにのせる 人生も」

にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



ボクたちには分からない厳しい掟があるようだ

四日市のカミサマ和田恵子さんの家のすぐ近くに神社があり、そこに一本の榊の木がある。

神社といっても村の鎮守である。

付近は人家もまばらで、ボクは幾度となくその神社を訪れているが、これまで人影を見たことは一度もない。

悩みや相談ごとを抱え、和田さんを訪ねた人は、そのさびれた鎮守の森にある榊の木から、占いに必要とする葉っぱを選ばされる。

葉の、茎に近い根元から、小さな新芽が出ているきれいな葉を選ぶだけなのだが、この選択がなかなか難しく、実際には和田さんでなければ見つけることができない。

この葉を採取する時間は3時までで、それを過ぎると採取禁止となる。

その理由は、和田さんによれば、3時からは妖怪が支配する時間帯となるので、人間はその場を妖怪に開け渡し、退散しなければならないということらしい。

ある時、相談人が手間取って、和田さん宅を訪ねる時間が遅くなり、3時を過ぎてしまったために無駄足になってしまったことがある。

遠路はるばる東京から来たのだから、とボクが頼み込んでも、「これだけはどうしようもない事や。あかんのや」でダメだった。

どうやら厳しい掟があるようだった。


   「妖怪の お時間拝借 初詣」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。

妖怪が支配する時間帯があるらしい

1日の中で、妖怪が支配する時間帯があることを、教えてくれたのは、前に書いた四日市のカミサマ和田恵子さんである。

夕方の3時から明け方までがそれに当たるらしい。

和田さんは、霊視ができるが、それとは別に、彼女の売りは独特の占いとまじないである。

特に、塩と榊の若葉を使っての占いは興味深いものがある。

真っ白な半紙にひとつかみの塩を撒く。

その上に榊の葉っぱを置き、半紙をサッとふたつにたたみ、すぐに開いてテーブルに置く。

そこには、塩のその時々の形が現れるのだが、その塩の紋様と榊の葉の位置で相談者の悩みや疑問に答えるというものである。

古代から現在に至るまで行われてきた、それこそ数えきれない多数の占いがあるが、塩の紋様で判断するのは、亀の甲を焼いて占う亀卜(きぼく)を連想させる。

この塩を使っての占いが、その後ボクにさまざまな不思議な世界を見せてくれることになるのだが、妖怪の支配する時間帯は、脇役を演じる榊の葉っぱと関係があった。


   「占いを 信じる阿呆も 信じぬも」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



単なる偶然の重なりに過ぎないのだが

妖怪を取材していた2人のディレクターが、続けざまに大ケガを負うという事故が起きた。

早速、ボクはプロデューサーをはじめとするスタッフ数人を連れて、会社のすぐ近くにある日枝神社に行き、大枚をはたいてお祓いを受けた。

普段、ボクが会社の神棚に毎朝、手を合わせてお祈りするのを、ニヤニヤ笑って見ていた若い衆も、神妙な面持ちで、礼拝した。

これらの事故が、妖怪の取材と因果関係があるとは、正直思ってはいない。

単なる偶然の重なりに過ぎないことは、明白である。

ただ、会社を始めてから、それまでの10年間に、取材中のスタッフがこんな大ケガを負ったことは一度も無かったことは事実である。

ボクたちが、妖怪の取材をし、放送したこと、それに一連の事故のことは、未だに、実家の家族はもちろん、親戚の人たちには内緒にしている。

叔母の「だから止めておけと、言っただろう」という恐い顔が浮かぶからである。


「妖怪も 罪な奴だと お祓いし」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



スタッフを次々に大ケガが襲った

ボクは幼い頃から、カミサマだった祖母の、それこそ色々な話を聞いて育ってはきた。

怖い話も多かった。

それでも、妖怪の取材などしてはならないよ、という、叔母の忠告をボクは聞き入れるつもりはまったく無かった。

妖怪の取材は順調にはかどっているかに思えた。

しかし、突然思わぬ事故が起きる。

河童や座敷童子の取材で岩手県の遠野に撮影に出かけていたディレクターが、崖から滑り落ち、腕を何針も縫う大ケガを負ったとの知らせが入った。

一瞬、叔母の厳しい忠告が頭をよぎったが、単なる偶然だと受け流した。

全国各地方で取材を続けていたスタッフにも、注意するようにとの指示を出した。

しかし、その直後、屋久島の取材ディレクターが、さらに大ケガを負う。

思わぬ所から大きな石が落ちて来て、何本かの指の骨が押しつぶされるという重傷だった。さては妖怪の祟りか。


             「偶然が 重なる因果 罪深し」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。





妖怪の取材だけはやめなさい、との忠告

母の三歳年下の妹である、叔母は、カミサマだった祖母の妙な血を引き継いでいて、ひとつだけ特殊な能力を持っている人だった。

彼女は昔から、間もなく死ぬ人が分かった。

知り合いで、死ぬ人がいると、その一週間ほど前に彼女の夢に現れ、挨拶をしに来るというものだった。

叔母は、このことが嫌で苦しみ続けていたらしい。

母から「本人は辛いらしいのよ」と何回か聞かされていた。

その叔母がボクを諭すように叱った。

「お前には分からないだろうが、この世には妖怪の世界というものがある。人間が絶対に侵してはならない世界だ。良くないことが起こるから、妖怪の取材だけはやめてくれ」

一座が白けるほどの真剣さだった。

「それは本当のことだよ。おばちゃんの言うことを聞きなさいよ」
と母が言い、ボクは仕方なく「分かったよ」と答え、その場はそれでおさまった。

そして、事件は起きた。
 

    「信心も 知らぬが仏の 妖怪談」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



日本の妖怪のお話を企画した

日本の妖怪のお話を番組にしたことがある。

アニメーション「もののけ姫」が制作されている頃で、監督の宮崎さんに登場していただき、「宮崎駿の妖怪~日本人の忘れもの~」と題してNHKで放送した。

日本各地の妖怪伝説を掘り起こし、日本人論を展開したものだが、この取材過程で予期せぬ出来事が起きた。

ちょうどその頃、ボクの実家で法事が営まれ、親戚の人たちが集まった。

その席上での雑談の中でのことである。

「今度、テレビの番組で日本の妖怪を特集する企画を立て、これから、取材を始めるところだよ」とボクは親戚の皆に報告した。

その途端、「何を馬鹿なことを考えているの!」という大声がいきなり飛んで来た。

声の主は、母の妹、つまりカミサマだった祖母の、次女だった。

「妖怪だなんてとんでもない。その取材はすぐに止めなさい。」


     「妖怪も 逃げ出すような 叔母の声」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。



カミサマも色男には弱かった

サイババを中心としたインドの神々の番組は無事に放送することができた。

隠し撮りという、普通はあまり褒められない手法を使っての取材ではあったが、何しろ相手は世界に冠たる妖術使いなのだから、隠し撮りを見破ることが出来ない方が悪いのだよ、とボクはうそぶいたものだ。

一方、ボクたちの取材に散々圧力を掛けてきた某局のゴールデンの生放送は、放送終了までサイババが現れず失敗に終わった。

ボクたちは本当にラッキーだった。

日本のテレビでサイババのインタビューを成功させたのは、この番組だけだったと思う。

それにしても、なぜ、サイババが我々の取材に応じてくれたのかは、未だに謎のままである。

ただ、スタッフたちの間では、サイババは男色家で、別所哲也が気に入ったのではないかというのが結論である。

まさにゲスの勘ぐりの最たるものだが、さすがのカミサマも良い男には弱いという落とし穴にはまったところが、いかにも人間らしくてうれしい。


              「色男 カミサマまでも たぶらかし」>


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。






妖術を使う偉大なる思想家

サイババはインドでは、空中から物質を取り出すなどの、物質化現象を行うことができる聖者として知られている。

たしかに、空中から指輪を取り出したり、手の平から聖なる灰を出したりもする。

しかし、改めて云うまでもなく、それはウソに決まっている。

もしそんなことが可能ならば、科学的には、車は走れないだろうし、飛行機だって飛べない理屈になるに違いない。

人々を驚かせ、自分に目を向かせるための妖術である。

これはどのカミサマにも共通する手法の一種だ。

ただ、たしかに、ボクの祖母がそうであったように、その真相は分からないが、人に勝る能力の持ち主であったことは疑いない。

そして、それなりの思想家だったのだろう。

ただ、取材スタッフの一人は、サイババの居間のソファーの隅にいくつもの指輪が隠されているのを目撃もしている。

手品を使わなくとも、サイババならば、思想家として十分に生きて行けた筈なのだが、人というのは不思議なものだ。インドという風土が生み出した天才なのだろう。

ちなみに、別所哲也がサイババからもらった指輪を見せてもらったが、普通のオモチャだった。


     「欲深く なければカミに なれぬとは」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。

銀の指輪が金の指輪に変わる

取材班は、サイババの居間に入室する際にカメラ機材等をすべて取り上げられていた。

しかし、実は、スタッフは家庭用の小型カメラをこっそりと隠し持っていた。

30分ほどのサイババへのインタビユーの様子は、すべてこの隠しカメラに収められたのだった。

スタッフの機転と熱意と度胸のなせる業だった。

サイババは空中から銀色の指輪を取り出し、別所哲也の指にはめた。

すると、銀色だったはずの指輪が金の指輪に変わった。

サイババは別所哲也をいたく気に入ったらしく、別所の手を握りながら、熱っぽく愛について語った。

愛はサイババの究極の教えである。

真理、平安、愛をテーマに多くを説いている。

その意味では彼は本来、偉大な思想家と言える。
 

             「カミサマは 隠しカメラも おおらかに」


にほんブログ村 テレビブログ ドキュメンタリー番組へ にほんブログ村 テレビブログ プロデューサー・ディレクターへ 人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。クリックをお願いします。





プロフィール

馬鹿社長

Author:馬鹿社長
【小田昭太郎】
株式会社オルタスジャパン代表取締役

★ホームページ★

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR